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Nature Diary #421

土曜日は埼玉県熊谷市の郊外にあるヘリテイジ・リゾートというホテルでセミナーが開かれた。ここはゴルフ場を初めとするいくつかの施設が併設されているいわゆる総合リゾートをいう位置づけだろう。周りはクヌギやコナラを主体とする雑木林に囲まれているので6月頃にはゼフも観察可能かも知れない。

葉を落とした冬の雑木林では、枝から提灯のようにぶら下がった黄緑色の繭を見る。冬がれて褐色一色になった雑木林では、この緑色の繭がとても目立つので見る機会も多い--------ウスタビガの繭。この繭から糸を紡いで服を作ったらさぞや綺麗だろうに----と思うが、残念ながらこの繭から糸は紡げないそうだ。

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ウスタビガの繭

Olympus Tough


セミナー終了後に外に出てみると、電燈の周りを飛ぶ大きな蛾を見つけた。しばらく電燈の下で待ったが、降りてこない。そこで、電柱上部に静止した個体(別な個体が電燈の周り飛んでいる)をコンデジで撮影した。暗いとコンデジではなかなかオートフォーカスが合わないが、何とか証拠写真は撮影できた、

時期的にはウスタビガに違いない(10月末から11月に羽化)。

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電柱に静止するウスタビガ

Olympus Tough


明けて日曜日の朝、朝食後に電燈の周りを歩いた。
黄葉した葉にひっそりと静止するウスタビガを見つけた。

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静止するウスタビガ (埼玉県熊谷市、11月26日)

Olympus Tough


ウスタビガはヤママユガの仲間で、赤褐色の地に白い紋が良く目立ってとても美しい。

以前から撮影したいと思っていたが、これまでその機会が無かったのだ。このヤママユを見ていると、ヘルマンヘッセの小説「少年の日の思い出」に出てくるヨーロッパのクジャクヤママユが思い起こされる。虫林はクジャクヤママユを見たことはないが、日本のヒメヤママユは美しさでそれを凌駕しているように思えるし、このウスタビガはそれとは異なる色彩だがやはり美しいと思う。

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静止するウスタビガ (埼玉県熊谷市、11月27日)

Olympus Tough


熊谷から帰宅し、昼食後に近くの雑木林を散歩した。
小道上や脇の繁みでは多くの「クロスジフユエダシャク」が飛んでいた。

このクロスジフユエダシャクは昼行性のフユシャクで、口吻が無いので飲まず食わずでメスを探して交尾する。飲まず食わずでもどうやら数週間は生きるようだ。この時期は発生の最盛期のようで、いたるところでこのフユシャク♂がひらひら飛ぶ姿を見ることができた。飛び始めると、なかなか静止してくれない。

やっと枯葉上に止まってくれた。

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クロスジフユエダシャク (甲府市、11月27日)

Canon7D, Sigma 10mm Fisheye, X1.4TC, ASA400


§ Afterword §

これまで出張続きで週末がつぶれていたが、これからは少しゆっくりと散歩してみたいものだ。今週末は思いがけずにウスタビガが撮影できたので良かった。この寒さの中、夜元気よく飛ぶウスタビガを見ると何となく不思議な感じがする。とにかく低温期型のヤママユだなと思う。



以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2011-11-27 21:39 | ■他の昆虫 | Comments(12)