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カテゴリ:■甲虫( 31 )

DIARY Vol.12 (765): #11, 2018 :

<The Fungus of Terror>
昔の東宝特撮に「マタンゴ」というのがあります。この映画は南海の孤島に繁殖するキノコを食べた人間の体が次々に醜くデコボコ化してしまうというものです。このアトコブゴミムシダマシは、サルノコシカケを食べる甲虫で、キノコを食べてマタンゴ化してしまったのだろうか。

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----アトコブゴミムシダマシ Phellopsis suberea
----
(July-01-2018, Kofu, Lumix DC-G9 + LEICA DG 12-60mm + Flash)


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----アトコブゴミムシダマシ Phellopsis suberea
----
(July-01-2018, Kofu, Lumix DC-G9 + LUMIX G MACRO 30mm + Flash)


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----アトコブゴミムシダマシ Phellopsis suberea
----
(July-01-2018, Kofu, Olympus Tough TG3)


Written by 虫林花山




by tyu-rinkazan | 2018-07-09 06:31 | ■甲虫 | Comments(1)


DIARY Vol.12 (766): #10, 2018 :


<キリンのような虫>
山の上のアブラチャンの葉の上でヒゲナガオトシブミを見つけた。この虫は長い触角を持つので、ヒヒゲナガという和名が付いています。でも、この虫はキリンのように首が長いので、クビナガオトシブミと呼びたくなってしまいます。

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----ヒゲナガオトシブミ Paratrachelophorus longicornis
----
(July-01-2018, Kofu, Lumix DC-G9 + LEICA 30mm Macro + Flash)


Written by 虫林花山




by tyu-rinkazan | 2018-07-08 11:43 | ■甲虫 | Comments(0)

DIARY Vol.11 (754): #18, 2017 :

夏の終わり(8月下旬)に日本海の海岸を昆虫写真家の山口 進さんと訪れました。目的はカワラハンミョウというちょっと綺麗な甲虫の撮影です。ムムム---ハマベ(浜辺)なのにカワラ? ----と思われるかもしれませんが、このハンミョウは河原以外に海岸にも棲息しているのです(むしろ海岸の方の分布が広いかも)。近年はその数が減ってしまい、なかなかその姿を見ることができません。環境省のレッドデータブックの絶滅危惧II類(VU)に認定されています。

カワラハンミョウの浜
夏の終わりの浜辺は、歩く人も少なく、聞こえるのは打ち寄せる波と風の音のみ。
日差しはまだ勢いを失っておらず、遮るものも無い浜辺を歩くと汗が噴き出てくる。

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----日本海の浜辺
----
(August-26-2017, Niigata, Canon EOS M6, EF 8-15mm F3.5 IS STM)



アオスジアゲハの吸水
一頭のアオスジアゲハが海岸で吸水していた。

これまで何度かアゲハチョウの仲間が海水で吸水するのをみています。体の浸透圧を一定に保つために、塩分が多い海水を飲むことができない我々ホモサピエンスにとっては、海辺吸水シーンは違和感を覚えます。虫の浸透圧調節機構は、人間のものとはかなり違うのかもしれないな。

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----アオスジアゲハの吸水
----
(August-26,12-2017, Niigata, Canon EOS M6, EF 100mm F2.8 IS USM)



カワラハンミョウ

タオルで汗をぬぐいながら歩いていくと、突然、足元からハンミョウが飛び出した。
目的のカワラハンミョウだ。
数年前にこのハンミョウにあっているので、今回は冷静に観察できるのが嬉しい。
このハンミョウは白地に黒い紋があり、それが背景に溶け込む(カモフラージュ)。
それでなくても目があまりよくない僕は、目を離すと見失ってしまうくらいだ。

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----カワラハンミョウ
----
(August-26,12-2017, Nagano, Canon EOS M6, EF 8-15mm F4 USM, EF 100mm F2.8 IS USM)


このハンミョウの紋には個体差がある。
下の写真は黒い紋が少ない(白い部分が多い個体)。

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----カワラハンミョウ
----
(August-26,12-2017, Nagano, Canon EOS M6, EF 100mm F2.8 IS USM)


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----カワラハンミョウ交尾
----
(August-26,12-2017, Nagano, Canon EOS M6, EF 8-15mm F4 USM, EF 100mm F2.8 IS USM)



エリザハンミョウ

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----エリザハンミョウ交尾
----
(August-26,12-2017, Nagano, Canon EOS M6, EF 100mm F2.8 IS USM)



Written by 虫林花山


by tyu-rinkazan | 2017-09-17 10:18 | ■甲虫 | Comments(4)

DIARY Vol.11 (731): #27, 2016 :
 
今年は次から次と台風が接近・上陸するので、週末は天候不順。
今回の3連休のうち唯一フリーの中日(18日)も雨模様。
楽しみにしていた友人たちとの蝶写撮影行が流れてしまいました。
残念ですが、虫屋は「泣く子と雨には勝てない」のです。

虫林は「全天候型ウィークエンドナチュラリスト」を自認している。
そこで、朝食後にぶらぶらと里山の雑木林を散歩することにしました。


秋めく里山

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---- 色づく稲田
----
(September-18-2016, Yamanashi, Canon EOS M3, EF40-70mm f/4L IS USM)


雨の中、黄色い稲穂にウラナミシジミを見つけた。

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---- ウラナミシジミ
----
(September-18-2016, Yamanashi, Canon EOS 5D M-III, EF100mm Macro f/4L IS USM)

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---- 戦うアメリカザリガニ
----
(September-18-2016, Yamanashi, Canon EOS 5D M-III, EF100mm Macro f/4L IS USM)



クヌギ林にて

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----台場クヌギ
----
(September-18-2016, Yamanashi, Canon EOS M3, EF40-70mm f/4L IS USM)


雨が止むと突然ウラギンシジミが飛び出した。

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----ウラギンシジミ♀
----
(September-18-2016, Yamanashi, Canon EOS M3, EF40-70mm, EOS 5D M-III, EF100mm Macro)


クヌギの幹の穴の周囲にキイロスズメバチが集まっていた。
どうやら営巣しているのかもしれない。

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----キイロスズメバチ
----
(September-18-2016, Yamanashi, Canon EOS 5D M-III, EF100mm Macro f/4L IS USM, MT-EX24)



クヌギシギゾウムシ

クリシギゾウムシ、コナラシギゾウムシ、ハイイロチョッキリは撮影していた.
でも、クヌギシギゾウムシやツバキシギゾウムシは出会ったことがなかった。
本日はクヌギ林で、クヌギシギゾウムシを探してみることにした。

熟したクヌギの実の上に口吻が長いシギゾウムシ。
クヌギシギゾウムシに違いない。

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----クヌギシギゾウムシ
----
(September-18-2016, Yamanashi, Canon EOS 5D M-III, EF100mm Macro f/4L IS USM, MT-EX24)

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----クヌギシギゾウムシ
----
(September-18-2016, Yamanashi, Canon EOS 5D M-III, EF100mm Macro f/4L IS USM, MT-EX24)




虫眼鏡ノート

本日は朝から雨模様でなかなか止まなかったので、傘をさして、長靴を履いて里山を散歩した。こんな時は家でゆっくりすれば良いのだが、ぼくにとってのフィールド散歩は気分転換とともに健康維持の目的もあるので、雨でもとにかく出ることにしている。今回は目的としたクヌギシギゾウムシを見ることができて嬉しい。来年は是非とも日本一口吻が長いといわれているツバキシギゾウムシにも挑戦してみたいなと思っています。


Written by 虫林花山


by tyu-rinkazan | 2016-09-19 21:32 | ■甲虫 | Comments(2)

DIARY Vol.11 (730): #26, 2016 :  

昨日〔土曜日〕は虫林が専門とする分野(昆虫分野ではないよ)の学会を主宰し、無事終了したのでほっとしています。日曜日の朝はのんびり、ゆっくり起きてフィールドに出ることにしました。外に出ると、日中の日差しはまだ夏の勢いを残していますが、本日は雲が多くて陽がかげると涼しい。はてさてどこに行こうかな。うーむ、そろそろ栗の実が熟す頃なので、口吻が長~いクリシギゾウムシという小さな甲虫を探してみよう。このゾウムシのメスの口吻はとても長くてフォトジェニックなのだ。栗の実の害虫として知られているけど、フィールドではそう簡単に見つけることができない。


栗の実

栗の実が熟して、一部はイガが茶色くなって割れている。
このくらいの時期がクリシギゾウムシ観察の適期なのだ。

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---- 栗の実
----
(September-11-2016, Yamanashi, Canon EOS 5D M-III, EF40-70mm f/4L IS USM)


栗の木の周りを絡むように飛んでいたウラギンシジミ。
翅が尖がっていてすでに秋型になっている。

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---- ウラギンシジミ秋型
----
(September-11-2016, Yamanashi, Canon EOS 5D M-III, EF100mm Macro f/4L IS USM)


クリシギゾウムシ

栗の実をゆっくり見ていくと、まだ青い実の上に小さな甲虫の姿。
目をこらしてみると、長い口吻が確認できた。
目的のクリシギゾウムシの♀にちがいない。

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----クリシギゾウムシ♀
----
(September-11-2016, Yamanashi, Canon EOS 5D M-III, EF100mm Macro f/4L IS USM, MT-EX24)


しばらく観察していると、さかさまになって長い口吻を栗の実に入れていた。
さらに体を入れ替えて、お風呂に入るような恰好をしている------産卵行動。

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----クリシギゾウムシ♀
----
(September-11-2016, Yamanashi, Canon EOS 5D M-III, EF100mm Macro f/4L IS USM, MT-EX24)


近くの枝には口吻が短いオスの姿も見つけた。

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----クリシギゾウムシ♂
----
(September-11-2016, Yamanashi, Canon EOS 5D M-III, EF100mm Macro f/4L IS USM, MT-EX24)


コカブトムシ

クヌギ林では、大きな木の幹にコカブトムシの姿を見つけた。
コカブトムシといっても小さなカブトムシではない。
れっきとした別種で、前胸背の大きな窪みがクールだ。

この虫を見るのは何年ぶりだろうか。

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----コカブトムシ
----
(September-11-2016, Yamanashi, Canon EOS7D M-II with ED8-15mm Fisheye, EOS 5D M-III with EF100mm Macro)



ミヤマカミキリ

クヌギの樹液で生き残りのミヤマカミキリを見つけた。

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----ミヤマカミキリ
----
(September-11-2016, Yamanashi, Canon EOS7D M-II with ED8-15mm Fisheye)

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----ミヤマカミキリ
----
(September-11-2016, Yamanashi, Canon EOS M3, EF-M 28mm f/3.5 Macro IS STM, Gyorome8, Speedlight 270EX)



虫眼鏡ノート

本日(日曜日)は学会も終了して、ほっこりとフィールド散歩をすることができた。この時期の里山は、秋の気配が日増しに濃くなり少し焦りを感じる-----虫屋の性かな。本日の天気予報は曇りのち雨だったが、雲が多いものの日中は結構良い天気になった。この頃、天気予報が良く外れるが、良い方に外れるのであればかえって得した気分になる。多分のこの時期の天気は場所により変化するので予報がし難いのだろう。がんばれ気象庁!


Written by 虫林花山


by tyu-rinkazan | 2016-09-13 11:41 | ■甲虫 | Comments(4)

DIARY Vol.11 (729): #25, 2016 :  

マタンゴという名前をご存知かな(若い人は知らないと思う)。マタンゴとは東宝特撮映画「マタンゴ」(1963年)に登場する怪物で、キノコを食べた人間の体が凸凹に変形してしまうのだ。当時、僕はもちろん子供だったが、図鑑の中のアトコブゴミムシダマシが「マタンゴ」みたいだなと思った。以来、アトコブゴミムシダマシのことをマタンゴと呼んでいる。今回の散歩では、モミとブナの混成林の中でこのマタンゴを何頭も見ることができた。



モミとブナの森にて


一月ほど前に偶然見つけたモミとブナの森。
森の中は日差しが弱くて涼しい。
そんな森の中をのんびり散策してみた。

倒木や立ち枯れには立派なサルノコシカケ(コフキサルノコシカケ)を見つけた。
サルノコシカケは半円形で固く、名前のごとくお猿さんが腰かけるのにはちょうど良い。
大きなものはヒトノコシカケと呼んでもいいくらいだ。

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---- サルノコシカケ
----
(September-04-2016, Yamanashi, Canon EOS 5D M-III, EF8-15mm f/4L Fisheye USM , Speedlight 430EX)



大きなモミの幹についたオオトラカミキリの食痕。
こんな食痕をみると心躍るがオオトラはなかなか見ることができない。
来年はオオトラを探してみよう。

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----オオトラカミキリの食痕
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(September-04-2016,, Yamanashi, Canon EOS M3, EF-M 28mm f/3.5 Macro IS STM)



アトコブゴミムシダマシ
大きなサルノコシカケを見ていくと、何頭ものアトコブゴミダマを見つけた。

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----アトコブゴミムシダマシ Phellopsis suberea
----
(September-04-2016, Yamanashi, Canon EOS 5D M-III, EF8-15mm f/4L Fisheye USM , Speedlight 430EX)



どうやらキノコを食べているようだ。
アップで撮影すると、この虫はやはりマタンゴだった。

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----アトコブゴミムシダマシ Phellopsis suberea
----
(September-04-2016, Yamanashi, Canon EOS M3, EF60mm f/2.8 Macro USM , MT-EX24)



体長2㎝を越える大きなアトコブゴミダマを見つけた。
のんびりと白い部分を食べていた。

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----アトコブゴミムシダマシ Phellopsis suberea
----
(September-04-2016, Yamanashi, Canon EOS M3, EF-M 28mm f/3.5 Macro IS STM, Speedlight 270EX)

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----アトコブゴミムシダマシ Phellopsis suberea
----
(September-04-2016, Yamanashi, Canon EOS M3, EF-M 28mm f/3.5 Macro IS STM, 270EX)



オオクロカミキリ
立ち枯れの樹皮を剥がしてみると、オオクロカミキリの♂がいた。

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----オオクロカミキリ Megasemum quadricostulatum
----
(September-04-2016, Yamanashi, Canon EOS 5D M-III, EF8-15mm f/4L Fisheye USM , Speedlight 430EX)



虫眼鏡ノート

d0090322_2349118.jpg本日は雨の天気予報だったので、家で蟄居しようと思ったが、外を見ると日が差していました。このところ、前日の天気予報ですら外れるので信用できません。体の調子が今一つでしたが、晴れているのでフィールドに出ることにしました。残念ながらオオトラカミキリは見ることができませんでしたが、大きなサルノコシカケでマタンゴ(アトコブゴミムシダマシ)を撮影することができました。無理して散歩に出た甲斐があったというものです。




Written by 虫林花山


by tyu-rinkazan | 2016-09-06 23:47 | ■甲虫 | Comments(6)

DIARY Vol.11 (728): #24, 2016 :  

今年は春からオトシブミ・チョッキリの仲間を好んで撮影している。この仲間は形態が独特で、また揺りかごをつくるなどの生態も面白い。その昔、アンリ・ファーブルもこの虫に興味を持ったようで、有名な彼の昆虫記の中にも登場させている。今回はドングリの実が熟する夏の終わりに出現するハイイロチョッキリを撮影した。


コナラとハイイロチョッキリ Cyllorhynchites ursulus

地面の上にドングリと葉が数枚付いたコナラの小枝がたくさん落ちていた。さらに、小枝が上からひらひらと落ちてくるのも見ることができた。これはハイイロチョッキリの仕業に違いない。ドングリを拾って調べてみると、産卵した後がついていた(挿入矢印)。

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---- 道を埋めるコナラの小枝
----
(August-21-2016, Yamanashi, Canon EOS 5D M-III, EF8-15mm f/4L Fisheye USM , Speedlight 430EX)


撮影にはなるべく低いコナラの木が良いのだが、ドングリをつけるのは大きな木が多い。
そこで、脚立に乗ってドングリを見てみると、長い口吻を持つ♀の姿を見つけた。

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----ドングリ上のハイイロチョッキリ♀
----
(August-20-2016, Yamanashi, Canon EOS M3, EF-M 28mm f/3.5 Macro IS STM)


オスが突然飛んできて葉の上に静止した。
体が小さいのと飛翔速度が速いので、飛んでいると目で追うのが難しい。

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----葉上のハイイロチョッキリ♂
----
(August-20-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm f/4L Macro IS USM, MT-EX24)


ドングリに穴をあけるメスの姿を見つけた。
口吻が長いので、穴をあける時には背伸びしているようで面白い。

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----ドングリに穴をあけるハイイロチョッキリ♀
----
(August-20-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm f/4L Macro IS USM, MT-EX24)




穴あけが終わるとすぐに穴にお尻をくっつけて産卵した。

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----産卵するハイイロチョッキリ♀
----
( August-20-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm f/4L Macro IS UTM, MT-EX24)


産卵した後に適当な場所で枝を切り始めた。
作業開始から30分ほどで枝が落ちた。

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----枝を切るハイイロチョッキリ♀
----
(August-20-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm f/4L Macro IS USM, MT-EX24)

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----枝を切るハイイロチョッキリ♀
----
(August-20-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm f/4L Macro IS USM, MT-EX24)


枝を落としたメスは力尽きたように切断面にしばらく静止していた。小さなハイイロチョッキリにとって、固いドングリの実に穴を開け、枝を落とす作業はかなりの労働に違いない。

ちなみに、オトシブミ・チョッキリの長い口吻は大顎を含む口の器官がそのまま細長く伸びたもので、先端部に大顎(かなり小さいけど)がある。その大顎で固いドングリの実にゴリゴリと穴をあけ、枝をガリガリと切るのだ。形態が合目的で感心するな。

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----枝を切るハイイロチョッキリ♀
----
(August-20-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm f/4L Macro IS USM, MT-EX24)



クヌギとハイイロチョッキリ

ハイイロチョッキリといえばコナラを思っていたが、クヌギの実にも産卵するということをY氏から教えていただいた。実際、実をつけたクヌギの木で待っていると、数頭のハイイロチョッキリの姿を見ることができた。

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----クヌギの葉上のハイイロチョッキリ♂
----
(August-20-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm f/4L Macro IS USM)


クヌギの木を観察していたら交尾している個体を発見した。
オトシブミもチョッキリもオスは何もしない。
忙しく作業するメスの横に静止して見守るだけだ。

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----交尾するハイイロチョッキリ
----
(August-20-2016, Yamanashi, Canon EOS 7D M-II, EF100mm f/4L Macro IS USM, MT-EX24)


虫眼鏡ノート

オトシブミ・チョッキリの仲間は面白い。先日、昆虫写真家のY氏に電話した時に、ご自宅の周りでハイイロチョッキリが出ていることを聞いた。ハイイロチョッキリはこれまで撮影したことがなかったので、さっそく、週末(土曜日)の午前中にご自宅にお邪魔して、周囲の雑木林で撮影させていただいた。感謝です。

そろそろコナラシギゾウムシとクリシギゾウムシも気になっている。



Written by 虫林花山


by tyu-rinkazan | 2016-08-23 06:32 | ■甲虫 | Comments(2)

DIARY Vol.11 (721): #17, 2016 :  

初夏の山を彩るフジの花。

フジの属名の「Wisteria」は、アメリカの有名な解剖学者「Casper Wistar」」の名にちなみます。さらに、彼の名がついたThe Wistar Instituteは、ペンシルバニア大学の中にあって、ワクチンの開発や癌遺伝子のクローニング、モノクローナル抗体の作成などで有名です。

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----藤の花--
It has already become early summer because of fresh leaves and wisteria flowers. My calendar is based on the seasonal changes of insects and flowers.

May-3-2016, Yamanashi, Panasonic CM10


ダイミョウセセリ:Daimio tethys

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---- Daimio tethys
------
May-3-2016, Yamanashi, Canon EOS6D with EF100m Macro


クロミドリシジミの幼虫:A caterpillar of Favonius yuasai

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---- A caterpillar of Favonius yuasai
------
May-3-2016, Yamanashi, Canon EOS70D with EF8-15m Fisheye


ルイスアシナガオトシブミ:Henicolabus lewisii

先週に下見したポイントを再訪しました。
思惑通り、ルイスアシナガオトシブミがケヤキの葉の上に多数認められました。

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----Henicolabus lewisii
------
May-3-2016, Yamanashi, Olympus Stylus TG-3 tough with Gyorome 8

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----Henicolabus lewisii
------
May-3-2016, Yamanashi, Olympus Stylus TG-3 tough


揺籃作りも見ることができました。揺籃作りは概ね30分ほどかかるようです。その間、何度も見回って、揺籃作りの進行状況をチェックしました。
なかなか面白いものです。

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----Making cradle by Henicolabus lewisii
------
May-3-2016, Yamanashi, Canon EOS 6D, EF100mm Macro


メスが揺籃の柄を切っているとアリが邪魔をした。
アリの妨害がひどいので、メスは切るのを諦めて立ち去った。

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---- Interference of cutting stalk of cradle by ants by Henicolabus lewisii
------
May-3-2016, Yamanashi, Canon EOS 6D, EF100mm Macro


虫眼鏡ノート

なんとかルイスアシナガオトシブミの揺籃作りを観察することができました。ここにはイタヤハマキチョッキリもいるので探しましたが、残念ながら見ることができませんでした。ゴールデンウイークは残り少ないので、是非とも散歩したいと思います。

Written by 虫林花山


by tyu-rinkazan | 2016-05-07 19:04 | ■甲虫 | Comments(6)

DIARY Vol.11 (711): #07, 2016 :  

本日は気温が17℃まであがり、突然4月の陽気になった。

このところ、週末に会議や学会などが入ってしまい、フィールド散歩にでることができなかった。近頃、体調が悪いのはもしかして「散歩(酸素?)欠乏症状」かもしれないなと思う(本当はたんなる花粉症)。唯一の特効薬はもちろん散歩しかない-----などと言い訳がましいことを呟きながら、本日は県南部のフィールドに出かけた。


セツブンソウ Winter aconite

途中、スプリングエフェメラルとして知られるセツブンソウの自生地に立ち寄ってみた。残念ながら、花はすでに終わりに近いようで、数も少なく、花弁が傷んでいるものが多かった。例年だと2月20日前後が花の盛期なので油断していたが、今年は暖冬の影響でかなり早まったみたいだ。

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----Eranthis pinnatifida--
This unusual warm weather is confusing me with the flower of season. Although I could see the flowers of Eranthis pinnatifida, they were already in the final stage. It could be 2 weeks earlier than usual in cycle of the season.

(February-13/2016, Ichikawa-Sango in Yamanashi, Canon EOS 6D, LAOWA 15mm F4 Wide Macro)


この花は楚々として可憐で、春の妖精を思わせる。しかし、英名の「Winter aconite」 とは「冬トリカブト」のことだ。すなわち、全てのパーツに毒を持つキンポウゲ科の毒草なのだ。可憐な見かけと恐ろしい毒とのギャップがなんとも魅力的に思えてくる。

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----Eranthis pinnatifida--

-------February-13/2016, Ichikawa-Sango-cho in Yamanashi
------ Olympus OM-D E-M1+MZD60mm Macro, Olympus Stylus Tough TG-3



新成虫(モンキチョウ)と越冬蝶

そろそろ今年に羽化した新成虫が出てきても良い時期なので、日当たりの良い土手を歩いてみた。すると、2頭のモンキチョウが飛び出した。

日本のモンキチョウという蝶はそれなりに美しく、コリアスの仲間の中でもpoliographusという日本亜種になるので、もう少し珍重されても良さそうなものだが、とにかく数が多すぎるので見向きもされないのだ。でも、この時期のモンキチョウだけは銀幕のスターのように輝いて見えるから不思議だ。

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----Eastern Pale Clouded Yellow --

-------February-13/2016, Nanbu-cho in Yamanashi
------ Olympus OM-D E-M1, MZD40-150mm F2.8 Pro SWD, Teleconverter MC-14


モンキチョウとともにキタテハやウラギンシジミなどの成虫越冬のチョウたちも見つけることができた。チョウたちは寒い冬を越すのに、種によって異なる形(成虫、蛹、卵)をとるのが不思議だ。成虫の発生時期とは必ずしも関係なさそうに見える。冬に休むことを忘れた人間たちは大自然の生理に反しているに違いない。少なくとも冬はあくせくしないでおこうと思うのだが-----。

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----Over-wintered Butterflies--

-------February-13/2016, Nanbu-cho in Yamanashi
------ Olympus OM-D E-M1, MZD40-150mm F2.8 Pro SWD, Teleconverter MC-14



ノスタルジックインセクトのトゲフタオタマムシ

数週間前にトゲフタオタマムシが棲息する杉林を見つけた。本日はトゲフタオタマムシをしっかりと撮影するために、再びこの杉林を訪れてみた。探し始めてまもなく、大きな杉の木の樹皮下にじっと静止するトゲフタオタマムシを見つけることができた。

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----Dicerca tibialis --

-------February-13/2016, Nanbu-cho in Yamanashi
------Canon EOS 6D , LAOWA 15mm Wide Macro


トゲフタオタマムシは局所的分布を示すタマムシで、体長1cmほどの地味な色彩だが、なんとも言えない格調の高さが感じられる(侘び寂びの世界)。だいぶ昔になるが、この虫が神奈川県の大山に多産することがわかり、たくさんの甲虫屋が「大山詣」をしたものだ。虫林は以前に一度この虫を県南部で撮影したことがあるが、以後に出会っていなかった。注:下の写真の2枚目は2週間前に撮影したものです。

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----Dicerca tibialis --

-------February-13/2016, Nanbu-cho in Yamanashi
------Olympus OM-D E-M1, MZD60mm F2.8 Macro,Olympus Stylus Tough TG-3



虫眼鏡ノート

本日は気温が上がり、少し歩くと額に汗が滲んできた。
来週はまた寒くなるみたいだが、これからが楽しみだ。


Written by 虫林花山


by tyu-rinkazan | 2016-02-14 20:29 | ■甲虫 | Comments(10)

DIARY Vol.10 (698): #60, 2015 :  

インドネシアのジュグジャカルタ(Yogyakarta、通称ジョグジャ)での国際学会に出席した。滞在中は時間的な余裕はあまりないけど、せっかく憧れのジャワ島まで来てそのまま帰るわけにはいかないよね。今回は自然公園といった場所ではなく、ジョグジャから車ですぐに行ける郊外の村の道を歩いてみた。

気温は今でも30℃に達するので、少し歩いただけで汗だくになってしまう。
でも、ムッとした重い空気感と額から流れ落ちる汗が東南アジアなんだろう。


微笑み返しの村を歩いた

村の中では幾つかの「心和む光景」をみた。

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---- A Landscape of Suburban Village-- (Yogyakarta in Indonesia)

--------November-21/2015, Olympus OM-D EM-1, MZD40-150mm


ジャワ島の緑色の宝石「ツマアカルリタマムシ」

川に沿った林の中を歩いていた。
突然、空から「緑色の宝石」が降りてきた。
この虫の輝きに言葉を失った。

葉の上に静止した後、すぐに飛び立ってしまった。
突然の出来事に夢中でシャッターを切った。

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------Chrysochroa fulminans fulminans -- (Java Island, Indonesia)

-------- November-21/2015, Olympus OM-D EM-1, MZD60mm Macro



ホソチョウ

東南アジアに行くとよく見かけるチョウの一つだろう。
今回も花の周りをヒラヒラと弱々しく飛んでいた。

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------Acraea issoria formosana-- (Yogyakarta in Indonesia)

-------- November-21/2015, Olympus OM-D EM-1, MZD40-150mm



メスアカムラサキ

これまで、東南アジア

ここではリュウキュウムラサキよりもメスアカムラサキの方を多く見かけた。
チョウの中にはオスとメスで色彩にほとんど違いが無い種類もあれば(アカタテハなど)、メス赤紫のようにまるで別種のような色彩になるものもある。

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-----Blenina senex-- (Yogyakarta in Indonesia)

-------- November-21/2015, Olympus Stylus Tough TG-3, OM-D EM-1, MZD40-150mm



リュウキュウムラサキ

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-----Hypolimnas bolina jacintha -- (Yogyakarta in Indonesia)

-------- November-21/2015, Olympus OM-D EM-1, MZD40-150mm



美しい有尾型ナガサキアゲハの産卵

柑橘類の木で有尾型の美しいナガサキアゲハに出会った。
どうやら産卵しているようだった。

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-----Blenina senex-- (Yogyakarta in Indonesia)

-------- November-21/2015, Olympus OM-D EM-1, MZD40-150mm



🔍虫眼鏡ノート

3泊4日の滞在だったので慌ただしい旅だった。インドネシアの村での散歩は自然と関わって生きている人々の様子を見ることができて興味深い。この時期のインドネシアは乾燥していて、昆虫の影がとても薄かったが、微笑み返ししてくれる村人たちを見ると「幸せの意味」を考えてしまう。ジョグジャは古い町で、世界遺産になる名所が何箇所もあるが、彼らの笑顔こそ世界遺産にしたい。

散歩後はそのままタクシーで空港に向かい帰国したが、もう少し余裕を持った旅がしたいなと思う。
ジョグジャの記事はもう少し続きます。

Written by 虫林花山





by tyu-rinkazan | 2015-11-22 17:21 | ■甲虫 | Comments(4)