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DIARY Vol.10 (670): #32, 2015 :  

本日は岩手滞在の最終日(日曜日)。
朝からドン曇り、風も強くて寒い。

ゼフが多い雑木林に行くことにした。


ダイセンシジミが開翅した

本日は悪天候だが、下草にダイセンシジミが止まっていた。
kmkurobeさんが見つけてくれた。
彼の「蝶目 Butterfly eyes」は本物だ。

このチョウはウラミスジチョウとも呼ばれるが、僕はダイセンシジミの名前の方を好む。古いといわれるかもしれないが、和名は勝手に変えるべきではない(憲法のようなもの)。ここでは裏面の白い線状紋が乱れるシグナートュス型 (signatus type)が多い。このタイプは北海道から東北地方に多く、関東以西は紋の変異が乏しいクェルシボーラ型 (quercivora type)になる。ここで見られるダイセンシジミの約8割がシグナートュス型だ。

シグナートュス型の斑紋多型は見ていて飽きない。

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---- シグナートュス型ダイセンシジミ- The Alphabetical Hairstreak (signatus type)

-----(Iwate, 28/June/2015、Canon 70D + EF8-15mm Fisheye, Canon 6D + EF100mm Macro)


このチョウの開翅は過去に1度だけ撮影。
そう簡単に翅を開いてくれない。

ところが、目の前のダイセンシジミがおもむろに翅を開き始めた。
翅が開かれるにしたがって見えてくる青い紋が目に鮮やかに写る。

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---- ダイセンシジミ- The Alphabetical Hairstreak (signatus type)

-----(Iwate, 26/June/2015、Canon 6D + EF100mm Macro)


裏面がクェルシボーラ型を示す別の個体。
驚いたことにこちらも開き始めたではないか。
複数のダイセンが開いてくれるとは驚き

ダイセンシジミの開翅を2度も撮影。

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---- 開翅するダイセンシジミ- The Alphabetical Hairstreak (quercivora type)

-----(Iwate, 28/June/2015、Canon 70D + EF8-15mm Fisheye, Canon 6D + EF100mm Macro)


数回しかシャッター切らなかったが、飛翔写真が撮影できた。

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---- 飛翔するダイセンシジミ- The Alphabetical Hairstreak (quercivora type)

-----(Iwate, 28/June/2015、Canon 70D + EF8-15mm Fisheye, Canon 6D + EF100mm Macro)



みちのくのオオムラサキ

突然、大きなタテハチョウが飛び出した。
みると、オオムラサキだった。

こちらのオオムラサキは、関東のものに比べて小型、紋が黄色い(東北亜種)。
僕はこれまでこちらでオオムラサキを撮影したことが無かったのでとても嬉しい。
何といっても国蝶だからね。

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---- オオムラサキ-Sasakia charonda

-----(Iwate, 28/June/2015、Canon 70D + EF8-15mm Fisheye, Canon 6D + EF100mm Macro)



エゾミドリシジミ

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---- エゾミドリシジミ♀-Favonius saphirinus

-----(Iwate, 28/June/2015、Canon 70D + EF8-15mm Fisheye, Canon 6D + EF100mm Macro)



その他の昆虫

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---- ムツボシタマムシ-Caligula japonica

-----(Iwate, 28/June/2015、Canon 6D + EF100mm macro)

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---- オジロアシナガゾウムシ-Mesalcidodes trifidus

-----(Iwate, 28/June/2015、Canon 6D + EF100mm Macro)


クスサンの幼虫は栗の花に擬態しているように見える。

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---- クスサンの幼虫-Caligula japonica

-----(Iwate, 28/June/2015、Canon 6D + EF100mm Macro)



🔍虫眼鏡ノート

これで、みつのく岩手の旅は終了です。

今年のみちのく岩手の旅では、虫友のkmkurobeさんと山口進さんが僕の予定に合わせて来てくれました。残念ながら悪天候でキマルリの良い写真が撮影できなかったのが心残りではあるが、それ以外は一通りのチョウたちや甲虫が撮影できたので良かったなと思います。また、ご一緒したいと思います。ご苦労様でした。


Written by 虫林花山


by tyu-rinkazan | 2015-07-04 00:31 | ▣ダイセンシジミ | Comments(8)

DIARY #594 :

盛岡市の郊外に残る雑木林ではこの時期とてもゼフィルスが多い。

 ダイセンシジミ(ウラミスジシジミ)、シグナータ型

枝を叩いてみるとダイセンシジミが時々飛び出してきた。
下の写真は翅裏の白いすじが直線的な通常のタイプ(クェルシボーラ型)。

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---- The Alphabetical Hairstreak (quercivora type)

---- Olympus OM-D E-M1, MZD12-40mm



ここでは白いすじの模様が乱れるシグナータ型が多い。
このシグナータ型は北海道、東北、長野県あたりまで見られる。

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---- The Alphabetical Hairstreak (signatus type)

---- Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro



この地でのシグナータ型の出現率は?

この日裏面を撮影できた12頭を並べてみた。
シグナータ型はなんと83%(12頭中10頭)を占めた。

盛岡周辺では通常型に比較して、シグナータ型の割合は明らかに高い。このシグナータ型は北日本に多い変異なので、その出現には遺伝的要因とともに温度などの環境要因が影響するのかも?

いつか時間ができたら検討してみたいものだ。

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---- White line pattern polymorphism

---- Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro



そもそもダイセンシジミは翅を開くことが稀なチョウのようだ。
ブログの蝶仲間はダイセンシジミの開翅を撮影されている-----僕はまだ。

ダイセンシジミの翅裏を撮影していたら突然、強い陽が差してきた。
もしやと思いながら見守っていると、おもむろに翅を少し開いてくれた。
完全開翅ではなかったが、何とか開翅シーンを撮影することができた。

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---- The Alphabetical Hairstreak

---- Olympus OM-D E-M1, MZD60mm Macro




 アイノミドリシジミ

くもり空にも関わらずアイノミドリのテリ張りが始まった。

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---- The Brilliant Hairstreak

---- Olympus OM-D E-M1, Panasonic 8mm macro



静止位置が目よりも高いので、竿の先にカメラを付けてリモート撮影。このリモート撮影装置はkmkurobeさん(安曇野の蝶と自然)に教えていただき作製した。何とか撮影できたがまだまだぎこちない。もう少し練習が必要なようだ。

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---- The Brilliant Hairstreak

---- Olympus E-PL6, MZD12-40mm



アイノミドリの♀が開翅した。
前翅の橙紋が美しい。

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---- The Brilliant Hairstreak

---- Olympus E-P5, MZD60mm Macro




 ウラジロミドリシジミ

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---- The Saphirinus Green Hairstreak

---- Olympus E-P5, MZD60mm Macro





Notes :

この雑木林にはアカシジミ(キタアカシジミも多分入っている)、ウラナミアカシジミ、ミズイロオナガシジミがやはり個体数が多かったが、ときどきそれにダイセンシジミが混ざり、少ないながらもオオミドリシジミ、ハヤシミドリシジミ、アイノミドリシジミ、ウラジロミドリシジミ、ウラゴマダラシジミも見ることができた。今回、メスアカミドリシジミの姿を見なかったのは少し残念だが、この狭い場所でこれだけの種類のゼフを一同にみれるなんて、その自然力は素晴らしいと思う。


この記事で「みちのくひとり旅」編は終了。
来年も訪れてみたい------。

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Nature Diary vol.9 (34): #594, 2014
Date: June-28 (Saturday)
Place: Morioka, Iwate





by tyu-rinkazan | 2014-07-04 03:58 | ▣ダイセンシジミ | Comments(18)

=虫屋の暦=
待ちわびた春のギフチョウ(ヒメギフチョウ)に歓喜し、初夏の峪間を飛ぶクモマツマキチョウに心奪われていたら、いつの間にかもうゼフィルス(以下ゼフ)のシーズンになってしまいました。虫林の暦では、「ゼフ」は夏になったことを示す季語なのです。いよいよ今年もゼフの暑い夏が始まりました。


Nature Diary #395

土(18日)、日(19日)はクロミドリシジミに加えて、ダイセンシジミをはじめとしていくつかのチョウを撮影することができました。今回のNDではそのチョウたちを少し供覧したいと思います。


» ダイセンシジミ; The Alphabetical Hairstreak

ウラミスジシジミを5回連続でいうと、ウラミシュジシュジミになってしまいます(早口言葉にできそう)。ですから、虫林はダイセンシジミという名称の方を好んで使っています。

この雑木林ではダイセンシジミは決して稀ではありません。他のゼフに比較して小型で可憐なダイセンシジミが飛び出して灌木の葉上に静止しました。少し目線より高い場所だったので、ライブビューモードにして手を伸ばして撮影してみました。こんな時にはバリアングルファインダーの有難さが実感できますね。

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葉上に静止したダイセンシジミ (甲府市、6月18日)
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Canon EOS 60D, Sigma 24mm F1.8 EX DG Aspherical Macro, ASA400

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ダイセンシジミ (甲府市、6月18日)
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Canon EOS 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400




» ミズイロオナガシジミ; The Black-banded Hairstreak

目の前の葉上に静止するミズイロオナガシジミを見つけました。

半開翅した後翅表面には白い紋が発達していました。是非とも全開翅の写真が撮影したいとおもって数分のあいだじっと粘ってみましたが、結局それ以上には開くことなく木の上に飛び去ってしまいました。

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ミズイロオナガシジミ (甲府市、6月18日)

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Canon EOS 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400




» オオミドリシジミ; The Oriental Hairstreak

タイトルトップの写真は枝先でテリトリー(占有)行動を示すオオミドリシジミを下から撮影したものです。

このクヌギ林でもオオミドリシジミをしばしば見かけましたが、テリトリーは比較的高い場所で行われるので、なかなか良い写真が撮影できませんでした。

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オオミドリシジミ (甲府市、6月18日)

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Canon EOS 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400




» アサマシジミ;

芦川方面に移動してアサマシジミのポイントに到着すると、ほどなくIさんが♂を見つけてくれました。Iさんの後をついて行くと、ちらちらと何頭ものアサマシジミが飛んでいたのでゆっくりと撮影することができました。ここのアサマシジミは比較的青鱗の発達が良いようです。

まだ出始めのようで、メスは出ていませんでした。

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アサマシジミ (甲府市、6月18日)

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Canon EOS 60D, Sigma 24mm F1.8 EX DG Aspherical Macro, ASA400

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アサマシジミ (甲府市、6月18日)

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Canon EOS 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400

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アサマシジミ (甲府市、6月18日)

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Canon EOS 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400



アサマシジミの飛翔は遅いので、24㎜での飛翔写真撮影の練習をしました。

飛翔には今まで10㎜の魚眼を使用していましたが、10㎜と24㎜(実質36㎜)では勝手がかなり違います。24㎜でうまく撮影出来れば、バックをややぼかした飛翔が可能になるので面白い絵が期待できますね。

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アサマシジミ飛翔 (甲府市、6月18日)

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Canon EOS 60D, Sigma 24mm F1.8 EX DG Aspherical Macro, ASA800




» ヒオドシチョウ; The Large Tortoisshell

今年羽化したヒオドシチョウを見つけました。

この時期には新鮮なヒオドシチョウが各所で見ることが出来ます。しばらくすると彼らは夏眠に入ってしまいますので、今のうちに良い写真を撮影したいものですね。

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ヒオドシチョウ (甲府市、6月18日)

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Canon EOS 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400

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ヒオドシチョウ (甲府市、6月18日)

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Canon EOS 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400




» オオミスジ; The Large Sailer

Iさんにオオミスジがいる場所を教えていただいた。

そこには小さな梅の木が数本あって、明らかにそこからオオミスジが発生しているようでした。これだけ発生していれば、冬の間にオオミスジの幼虫を観察できるかもしれないな。

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オオミスジ (甲府市、6月18日)

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Canon EOS 60D, Sigma 24mm F1.8 EX DG Aspherical Macro, ASA400




» ゴマダラチョウ; The Japanese Circe

橋の上にある動物の糞にゴマダラチョウが訪れていた。

ゴマダラチョウは糞から吸汁し始めるとカメラを全く恐れなくなってしまいました。そこで、24㎜や100㎜マクロでかなり近接して撮影することができました。

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ゴマダラチョウ (甲府市、6月18日)

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Canon EOS 60D, Sigma 24mm F1.8 EX DG Aspherical Macro, ASA400

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ゴマダラチョウ (甲府市、6月18日)

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Canon EOS 7D, EF 100mm F2.8L Macro IS USM, ASA400




§ Afterword §

これで先週末のチョウは終了です。

ゼフに限らず色々な蝶たちが出現していて楽しい季節になりました。見つけたチョウたちカメラで撮影することは「記憶を記録にすること」なのです。今年はこれからどこまで記憶を記録にできるかが楽しみです。

最近、Canon 7Dの調子があまり良くありません。僕の使用が荒すぎるのかもね。


以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2011-06-25 01:27 | ▣ダイセンシジミ | Comments(8)