やっと早春の気配を帯びてきた山の谿。
フキノトウの葉で休むクモマツマキチョウ。
こんな光景を撮影して見たかった。
クモツキは保護色なのでわかるかな?

Walking along the mountain valley under cloudy sky, we found a male of the Orange-Tip resting on the butterbur sprout.
April-24-2016, Nagano, Canon EOS 6D with Laowa 15mm Macro
クモツキは体には長い毛をまとっています。

------ April-24-2016, Nagano, Canon EOS6D with EF100m Macro
日が差すと同時に飛びました。
フキノトウで吸蜜。



------ April-24-2016, Nagano, Canon EOS6D with EF300m
クモマツマキチョウ♂の誤求愛

------ April-24-2016, Nagano, Canon EOS6D with EF300m
▊虫眼鏡ノート
今回は3時間も待ちましたが、何とかクモツキが撮影できました。4月にクモツキが撮影できるとは思っていなかったので、とても驚きました。同行させていただいたkmkurobeさんとkendamarさんに感謝します。
Written by 虫林花山
シロウマニア(白馬狂い)?
この時期の白馬村は、桜やコブシの花がいたる所に満開で、加えて魅力的な春のチョウ(ギフチョウやヒメギフチョウ)たちも飛び交う「ナチュラリストの桃源郷:ユートピア」です。ということで、今週末は少し強行軍でしたが白馬村を散歩してみました。ちなみに、金曜日は京都から夜遅くに帰宅したにもかかわらず、次の日(土曜日)の朝まだ暗いうちに家を出て、車で白馬村に向かい、白馬村での散歩を午前中で切り上げて、午後はあたふたと友人宅でのホームパーティに出席。次の日の日曜日も朝早く再び白馬村へ出動-----ウーム、何か変?
夜明け前の月が沈む瞬間
幻想的な朝もやの林

------ April-23-2016, Nagano, Canon EOS6D with EF300mm

------ April-23-2016, Nagano, Canon EOS6D with EF300mm
▊ヒメギフチョウ The Small Luehdorfia
カタクリの花で吸蜜するヒメギフ。
慎ましやかな「赤上がり」だ。
出勤前にkmkurobeさんが付き合ってくれました---Thanks!

------ April-23-2016, Nagano, Canon EOS6D with EF300mm
▊ギフチョウ The Luehdorfia

------ April-23-2016, Nagano, Canon EOS6D with EF300mm

------ April-23-2016, Nagano, Canon EOS6D with EF300mm
▊ギフチョウ(イエローバンド) The Luehdorfia
本日初めてのギフチョウがイエローバンドだった。
イエローバンドとは、翅が黄色い縁毛で覆われる変異。
白馬村に多く出現することで知られている。。

------ April-23-2016, Nagano, Canon EOS6D with EF300mm
愛知のIさんと話をしながら待つと、目の前のカタクリの花にギフチョウが訪れた。
裏面の模様をみると、どうやらイエローバンドらしい。


------ April-23-2016, Nagano, Canon EOS6D with EF300mm
▊虫眼鏡ノート
本日は午前中だけの訪問だったが、ヒメギフ、ギフが撮影できました。昨年は忙しかったのかヒメギフ・ギフの撮影に行くことができませんでしたので、今年は何度かリュウドルフィア撮影に行きたいなと思っています。とにかく。このチョウたちの撮影は天候に左右されるので、天気が良い週末は頑張らなくてはなりません。
はてさて、ゴールデンウィークはどうしようかな?
Written by 虫林花山
桜が開花すると、僕の周りの自然界が一気に賑やかになります。まるで冬の呪縛から解き放たように一気に活性が上がったように思えるのです。そんな春の昆虫たちの中にオオシモフリスズメ、イボタガ、エゾヨツメといった蛾の重鎮がいます。ブログの友人がこの3種の蛾を「春の蛾・御三家」と呼んでいましたが、なるほど御三家とは言い得て妙な表現ですね。そこで、今週はその御三家を求めて南信地方を訪れることにしました。
▊Spring Monster (オオシモフリスズメ:Langia zenzeroides nawai)
この蛾の北限とされている南信地方を訪れてみました。この蛾の分布はやや局地的なようで、見ることができる場所は限られるようです。最初に訪れたポイントでは見ることができませんでしたが、次に訪れた場所で数頭に出会うことができました。そこの電灯はそれほど明るくはありませんが、発生木の関係なのか集まっていました。

I took some pictures of a male of the largest hawk moth, Langia zenzeroides nawai, flying around the light in the night.
April-08-2016, Nagano, Canon EOS6D with EF100mm Macro
オオシモフリスズメは春に発生する蛾では最も大きくて迫力があります。Spring Monster (春の怪物)と呼んでも過言ではないでしょう。

- April-08-2016, Nagano, Canon EOS6D with EF100mm Macro



- April-08-2016, Nagano, Canon EOS6D with EF100mm Macro

- April-08-2016, Nagano, Canon EOS6D with LAOWA 15mm Wide-macro
▊イボタガ (Brahmaea japonica)
イボタガは春を代表する蛾としてつとに有名です。この蛾は僕が子供の頃には春になると見ることができましたが、最近は出会っていませんでした。本日は数頭が灯りの傍の壁面にひっそりと静止していました。

- April-08-2016, Nagano, Canon EOS6D with LAOWA 15mm Wide-macro
この個体はとても新鮮で綺麗でした。
これまで出会ったイボタガの中でもトップクラスです・

- April-08-2016, Nagano, Canon EOS6D with EF100mm Macro

- April-08-2016, Nagano, Canon EOS6D with LAOWA 15mm Wide-macro
▊エゾヨツメ(Aglia japonica microtau Inoue)
御三家の一つはヤママユの仲間のエゾヨツメです。
この蛾の撮影は1週間前でした。


- April-02-2016, Yamanashi, Canon EOS6D with EF100mm Macro
▊トビモンオオエダシャク(Biston robustus robustus)
トビモンオオエダシャクも見つかりました。
この蛾の幼虫は小枝に擬態するので知られています。

- April-02-2016, Yamanashi, Canon EOS6D with EF100mm Macro
▊虫眼鏡ノート
今週末はフィールド散歩の時間がとれそうもありません。そこで、昆虫写真家の山口進さんと一緒に、金曜日の夜に春の蛾・御三家の撮影にチャレンジしてみました。数年ぶりでオオシモフリスズメに出会いましたが、その大きさもさることながら、翅の形や模様は美的観点からもなかなか秀逸です。また、イボタガやエゾヨツメもそれぞれ独特の魅力がありますね。
これからの時期は本業の方が忙しくなりますが、何としても時間を見つけてフィールド散歩に出たいなと思います。
Written by 虫林花山
<ギフチョウ詣考>
桜の咲くこの時期になると、無性にギフチョウに会いたくなります。このギフチョウという蝶には子供の頃から特別な思いがあって、このところ毎日週末の天気予報を睨みながらソワソワ、ワクワク、ドキドキしていました。この「虫(蝶)屋の持病」ともいえる自律神経の変調症状を抑えるには、ギフチョウに会うしか方法がありません。ということで、前置がながくなりましたが、週末の日曜日は、木曜日から連日の睡眠不足、体の疲れなどをもろともせずに、蝶友のkmkurobeさんたちと越中のギフチョウ詣でに出かけることにしました。
▊里山の光景
ギフチョウの生息地は丘陵の谷間にひろがる耕作地の周囲で、ところどころに残された雑木林と杉の防風林が点在しています。いわゆる里山の中にある生息地ですね。この時期の里山は淡い茶色の景色の中に、桜花のピンクが色を添えてとても綺麗です。この春色のパステルカラーは何度見ても胸が熱くなります。

Under the cloudy but bright sky, we walked around in domestic woodlands (satoyama). The habitats were so beautiful with spring flowers such as dogtooth, violets, dandelions, and so on.
April-02-2016, Toyama, Panasonic LUMIX DMC-CM10
▊カタクリとギフチョウ
林の中のカタクリが咲く陽だまりで待っていると、ギフチョウが次々に訪れてくれました。ところが、本日は気温が高いせいなのか、僕の日頃の行いが悪いためなのか定かではありませんが、ギフチョウたちはなかなか静止してくれませんでした。まてば海路の日和かな、ギフチョウの中にはのんびりとしてフレンドリーな個体もいて、カタクリの花で吸蜜してくれました。
ギフチョウを広角レンズで撮影する場合は、その景色の中に蝶をおくという感覚で撮影するようにしています(虫景写真)。つまり、あまり近づかないほうが、周囲との環境とのバランスが良いように思われます。

------ April-02-2016, Toyama, Canon EOS 70D, EF 8-15mm Fisheye
まだ新鮮なカタクリの花で吸蜜する新鮮なギフチョウを撮影することができました。カタクリの花とギフチョウの組み合わせは、ギフチョウ写真の「鉄板」ですが、満足のいく写真がなかなか撮影できません。でも、簡単にうまくいかないので、毎年ギフチョウの撮影に出かけるのです。


------ April-02-2016, Toyama, Canon EOS 70D, EF300mm
♂は発生盛期のようでしたが、♀はなかなか姿を見せてくれませんでした。やっと羽化直の新鮮なメスが現れてくれました。ちなみに、ギフチョウの♂♀の鑑別は、見慣れている方には簡単のようですが、僕には結構難しいと思っています。この個体は♀とおもわれますがどうでしょうか。

------ April-02-2016, Toyama, Canon EOS 70D, EF300mm
▊ギフチョウと花
飛び立ったギフチョウが、道路脇のキイチゴの花で吸蜜してくれました。ギフチョウのキイチゴの組み合わせは、山梨県などではよく見る光景ですが、ここでは初めての組み合わせです。このギフチョウの紋をよく見ると、後翅の赤紋が伸びていて、いわゆる「赤上がり」のようです。

------ April-02-2016, Toyama, Canon EOS 70D, EF300mm
帰る途中で立ち寄った桜並木でも、ギフチョウたちが三々五々に訪れてくれました。ここの桜の花は満開でしたので、来週あたりはすでに散り始めているでしょう。やはり、今年の桜の開花は早いようですね。
「桜に訪れるギフチョウ」は日本の自然を象徴する。

------ April-02-2016, Toyama, Canon EOS 70D, EF300mm

------ April-02-2016, Toyama, Canon EOS 70D, EF300mm
▊カタクリの花とチョウ
カタクリの花にはルリシジミもしばしば吸蜜に訪れていました。

------ April-02-2016, Toyama, Canon EOS 70D, EF300mm
kmkurobeさんが、コツバメを見つけて教えてくれました。コツバメは吸蜜しているのではなく、ただ静止しているようでしたが、この組み合わせもなかなか面白いので、喜んで撮影させていただきました。

------ April-02-2016, Toyama, Canon EOS 70D, EF300mm
▊虫眼鏡ノート
本日は朝早くから写真家の山口進さんとご一緒して、白馬でkmkurobeさん、kendamarさんと合流し、kmkurobeさんが今年すでに訪れている富山のギフチョウポイントを見に行くことができました。おかげで美しいギフチョウを撮影でき、僕の自律神経の変調も完治することができました。気の置けない友人たちとの会話は楽しくて、長い道のりもさほど苦になりませんでした(山梨から富山の生息地まで実に5時間もかかった)。また、是非ともご一緒させていただきたいと思います。
Written by 虫林花山