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Nature Diary #0246
Date: April 4th (Saturday), 2009
Place: Asagiri Highland, Shizuoka Pref.
Weather:cloudy and rain



§ Diary §

本日(土曜日)はギフチョウに会うために、いそいそと県南部のポイント(富士川流域)を訪れた。しかし、天気は朝から曇りがちで昼近くになって少し日が差したものの気温が上がらない。

どうやら僕は選択を誤ったようだ----------ウーム、これではいくら待ってもギフチョウは飛ばない。not my day。



春景; Spring Landscape

あちらこちらの山では、桜や桃などの花々が山肌を飾るように咲き誇っている。
一年中で最も美しい----桜花爛漫

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桜花爛漫(4月4日、笛吹市)

Cherry blossoms in full bloom
(Olympus E-3, ZD16-60mm)



キスミレ; Viola orientalis

キスミレの自生地に到着して間もなく危惧していた雨が降り出してしまった。まあ、雨が降っても花の撮影は可能なので(むしろ良い場合もある)、傘をさして林の中をゆっくりと探索して見た。春雨の中の散歩も風情があって良いものだ。

どういうわけは当初はなかなか見つけることが出来なかったが、しばらくすると枯葉の堆積した林床にポツポツと黄色い花の小さなスミレが可憐な姿を見せてくれた。

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キスミレ (4月4日、富士宮市)

Viola orientalis
(Olympus E-510, ZD8mm + EC-14)


群生することなく孤立性に咲くキスミレの花はどこか頼り無げで、どこか愛らしくて、どこか楚々としていて愛おしく感じる。

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キスミレ (4月4日、富士宮市)

Viola orientalis
(Olympus E-510, ZD8mm + EC-14)


キスミレは現在ではその数が著しく減少し、多くの県で絶滅危惧種の指定を受けている。幸いなことに富士山周辺では局所的ではあるがまだ見ることができるのが嬉しい。

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キスミレ (4月4日、富士宮市)

Viola orientalis
(Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO)

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キスミレ (4月4日、富士宮市)

Viola orientalis
(Olympus E-3, 150mm MACRO)



フモトスミレ; Viola sieboldii

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フモトスミレ (4月4日、富士宮市)

Viola sieboldii
(Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO)



ナガバノスミレサイシン; Viola bissetii

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ナガバノスミレサイシン (4月4日、富士宮市)

Viola bissetii
(Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO)



ミヤマセセリ; Spring flat

日曜日は所用があって遠出はできず、用が終わった午後3時過ぎから再びミヤマセセリの小径を散歩した。目的はミヤマセセリのメスの翅裏撮影である(オスは先週に撮影成功)。

そろそろ日が傾く時間帯だというのに多くのミヤマセセリが姿を見せてくれた。

メスが飛び出したので、その後を追っていると、突然、オスが飛んできてメスに求愛を迫ってきた。2頭はしばらく同じ石の上に静止していたが、メスにその気がないことを悟ったオスは諦めたように飛び去っていった。

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ミヤマセセリの求愛行動 (4月5日、甲府市)

A courtship behavior of Spring Flats
(Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO)


ススキの枯葉に静止したメスのミヤマセセリを逆光で裏側から撮影してみた。

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ミヤマセセリ♀の翅裏 (4月5日、甲府市)

A female of Spring Flat resting on the dry leaf.
(Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO)


翅裏撮影はメスの方がオスより難易度が高いようだ。

何頭ものメスを追ってみたがなかなか翅裏撮影はできなかった。とにかく、メスは地面に静止してもすぐに翅を開いてしまい閉じることがないのだ。

諦めかけていた時、少し離れた前方に静止したメスを見ると、何と翅を閉じていた。すわ、千載一遇のチャンス到来とばかりに慌てて数枚を撮影した。さらなる近接撮影はできなかったが、一応、メスの裏面を撮影できた。

しかし、まだまだ満足できるレベルではない。この写真はトリミングして掲載している。


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ミヤマセセリ♀の翅裏 (4月5日、甲府市)

A female of Spring Flat resting on the dry leaf with the wings closed
(Olympus E-3, Sigma 150mm MACRO、トリミング)

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§ Afterword §

今年はまだギフチョウに会っていない。

ギフチョウの撮影のために勇躍県南部のポイントを訪れたが、はっきりしない天気と低気温のためだろうかその姿を見ることができなかった。残念であるが、虫屋は「泣く子と天気には勝てない」のだ。そういえば、昨年はこの場所に来る途中で、車の底を打ってしまい、レッカー車で運ばれたことを思い出す。その後に購入した車はダートに強いので安心だ。

キスミレは数が年々減っているように思える。この場所でも以前に多くの株を見ることができた斜面では絶滅してしまったようだ。少し心配である。

この時期はフィールドを歩けるだけでワクワクする。



以上、 by 虫林花山
by tyu-rinkazan | 2009-04-05 22:20 | ■野花 | Comments(16)

秋の蝶御三家とは、シルビアシジミ、クロツバメシジミ、ツマグロキチョウだ。

本日は「蝶の写真館」のダンダラさんとご一緒した。

先ずシルビアポイントを訪れた。
ここは先週末に北海道のFieldさん達ときたが、その時はふられてしまった。
きっと6人で来たので、シルビアは恥ずかしがって、出てこなかったのかも知れない。

河原の土手に沿って歩き始めてまもなく、ダンダラさんのお好みの場所についた。
ここは草の丈が低く、食草のミヤコグサの花がちらほら咲いている。

みると、数匹の小型のシジミがかなりのスピードで飛び回っている。
翅の裏面の紋を確認したいのだが、なかなか静止してくれない。

やっと静止した個体をみると、あれっ! シルビアさんじゃありませんか。
目の前を飛び回っている少し小ぶりなシジミチョウは、どうやらシルビアみたいだ。

さらに、な、なんと突然、交尾が始まった。


◆シルビアシジミの交尾◆
d0090322_5535936.jpg
= Pentax K100D Pentax D-FA 100mm =


交尾に2匹のオスが絡んできた。
あわててカメラを構えたが、もたもたしている間に1匹が離れてしまった。

いずれにしろ、ここには4頭以上のシルビアシジミがいることは間違いない。


◆シルビアシジミ交尾とそれに絡む♂◆
d0090322_1302814.jpg
= Pentax K100D Pentax D-FA 100mm =


ファインダーを通してみるシルビアの目は褐色だ。
なるほど、こりゃあヤマトと違うわい(ヤマトシジミは灰青色)。
これでシルビアシジミであると確信できた。

現在まで、図鑑に記載されている蝶の同定法は全て、乾燥標本によるものだ。
すなわち、生きている個体でのものではない。

もし、生きている個体を用いた同定法であれば、鑑別点の一つに目の色を加えても良いと思われる。
いかがかな?

もう一つ面白そうなのは、オス(多分)の触角の先が赤いことだ。
ちょっかいに来たオスもそうなので、シルビアシジミのオスメス同定の所見になるかもしれない。

やはり、生きている蝶が蝶だ(当たり前だ)。


◆交尾するシルビアシジミの拡大◆
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= Pentax K100D Pentax D-FA 100mm MACRO =


ダンダラさんのお陰でシルビアシジミそれも交尾個体を撮影できた。
さすが、ミスターシルビアだ。

先週にご一緒した方々には申し訳なく感じる。



次に先週に引き続き、クロツバメシジミのポイントを訪れた。

クロツバメシジミは、食草のツメレンゲがある狭い場所で、世代を繰り返すのだ。
一生、その場所から離れることはない。
こんな性質のシジミチョウがどうやってその分布を広げることができるのだろうか。


◆クロツバメシジミ◆ 
d0090322_1161460.jpg
= Pentax K100D Pentax D-FA 100mm MACRO =


今日は天気が良いので、クロツの活動も活発だ。
結構な個体数は見るのだが、なかなか静止してくれない。

でも、やっぱり中にはあまり飛ばないレイジーなやつがいるのだ。
やっと広角の出番になった。


◆クロツバメシジミの広角写真◆
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= Pentax istDS Pentax DA 10-17mm FISHEYE =



突然、交尾が始まった。
ウーム、やはり交尾の好きな蝶だ。
交尾個体の後ろに別な♂がジッと静止している。
もしかして、隙あらば自分も交尾したいのかな?

なんとなく、人間模様ならぬ蝶模様を感じさせるシーンではありませんか?


◆クロツバメシジミの交尾(左)と後ろの花上で静止する別なオス(右)◆ 
d0090322_1171435.jpg
= Pentax K100D Pentax D-FA 100mm MACRO =


よしよし、空を入れて、広角写真と決め込もう。


◆クロツバメシジミの交尾◆ 
d0090322_1174182.jpg
= Ricoh Caplio GX8 =


秋の蝶御三家の最後はツマグロキチョウだ。
この蝶はどこにでもいる蝶ではない。
とくに夏型は個体数が少ないといわれている。

ツマグロキチョウのポイントは、静岡県富士宮市の草原だ。


◆ツマグロキチョウの棲息する草原◆ 
d0090322_118282.jpg
= Pentax istDS Pentax DA 10-17mm FISHEYE =


ポイントについてまもなく、黄色い蝶が出現した。
あれツマグロキチョウかな?
追いかけてやっと静止したので確認すると、あ~あ、翅の裏に斑点が散在している。
ただのキチョウだ。


◆キチョウ◆ 
d0090322_1182361.jpg
= Pentax K100D Pentax D-FA 100mm MACRO =


とぼとぼと戻ってくると、ダンダラさんがこれはツマグロらしいと呼んでくれた。
指差す先に、通常のキチョウよりも明らかに小型で、色も薄いキチョウが静止していた。
静止した蝶の裏面をみると、紋がない。


ツマグロキチョウだ!


◆ツマグロキチョウ夏型◆ 
d0090322_1184232.jpg
= Pentax K100D Pentax D-FA 100mm MACRO=


ツマグロキチョウの食草はカワラケツメイだ。
この草はこの草原の中でもどこにでもあるものではない。
見たところ、ネムの木の葉にも似ている。


◆食草のカワラケツメイ◆ 
d0090322_119685.jpg
= Pentax K100D Pentax D-FA 100mm MACRO=


◆食草のカワラケツメイに静止するツマグロキチョウ◆
d0090322_1192073.jpg
= Pentax K100D Pentax D-FA 100mm MACRO =


その後、吸密する個体も出現し、やっとGX8で広角写真が撮影できた。


◆吸密するツマグロキチョウ◆
d0090322_1194517.jpg
= Ricoh Caplio GX8 =



さらにもう少し奥まで様子を見ることにした。、
突然、草むらからツマグロキチョウの交尾個体が飛び出した。
なんと、今日は運が良いのだ。


◆ツマグロキチョウ交尾◆ 
d0090322_120971.jpg
= Pentax K100D Pentax D-FA 100mm MACRO=


◆ツマグロキチョウ交尾◆
d0090322_1201999.jpg
= Pentax K100D Pentax D-FA 100mm MACRO=


一応、飛翔写真も撮影。


◆ツマグロキチョウ飛翔◆ 
d0090322_1203757.jpg
= Pentax istDS Pentax DA 10-17mm FISHEYE =


秋の御三家完全制覇。

この3種とも近年数が急速に減っているチョウ達だ。
大切にしなければならない。

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ツマグロキチョウを観察した後、まだ時間があったので、再びシルビアポイントに立ち寄った。
そこで見たものは、斜面の草を刈る作業の人達だ。
草刈作業車が、我々の目の前で、シルビアポイントの草を刈っていく。
あれれ!これではポイントが分からなくなってしまう。

しかし、冷静に考えれば、この草刈作業によりシルビアポイントが維持されているのだ。
皆さん、暑いのにご苦労さん!
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by tyu-rinkazan | 2006-09-11 01:41 | ▣シルビアシジミ | Comments(20)