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毎日暑い日が続いている。数日前は埼玉県の熊谷市と岐阜県の多治見市で40.9℃という観測史上最高気温が記録されてしまった。甲府市はというと、37.4℃で、やっぱり暑かった。

この暑さのために、熱中症による死者も出たようだ。大体、体温より高い気温では具合も悪くなるよね。

夏に暑くなるのは自然の理、ならば涼しいところに行こうじゃないか。
-----ということで、涼を求めて南アルプスにベニヒカゲを見に行くことにした。

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朝寝坊してしまい(家内の予想通り)、始発のバスに乗り遅れた。
そもそも、南アルプスは交通規制されており、芦安の駐車場に車を止め、バスに乗り換えなくてはならない。北沢峠にはさらに村営のバスに乗り換えるのだ。それぞれのバスはあまり数が出ていないので、乗り遅れるとダメージが大きい。

南アルプスの交通規制は賛成だが、料金設定が少しおかしい。甲府駅から広河原までが1800円で、芦安の市営駐車場から広河原までが1000円なんて、利用客の足元を見ているとしかいいようがない。まあ、文句があるなら行かなければ良いでしょ、といわれると返す言葉も無いがね。

結局、バスから降りて歩き始めた時には日も高くなってしまった。
そこで、あまりノンビリ出来ないと思いベニヒカゲの棲む谷の入り口まで一気に歩いた。
あまり長い距離を歩いたことが最近無いので、少しきついが、メタボの虫林にはこの位が良いのだ。

ベニヒカゲの楽園への入り口となる堰堤。この堰堤を越えた谷が目的地だ。晩夏の高山蝶であるベニヒカゲを見に、今まで一体、何度ここを訪れたことだろうか。
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。。堰堤と仙丈ケ岳

。。。Landscape of Mt. Senjogatake
。。。. Ricoh GR-D, ASA 100
。。。.(2007-August-18, Minamiarupusu-shi, Yamanashi)

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§ベニヒカゲ§

ベニヒカゲは、「ヒカゲモノ」(ヒカゲチョウの仲間)なのに、明るい開けた場所を好む。
ベニヒカゲを見るだけなら、もっと楽な場所(八ヶ岳の別荘地など)もあるし、ここでも林道脇のヒヨドリバナで、そこそこ見ることはできるのだ。しかし、ベニヒカゲは痩せても枯れても“高山蝶”なのだ。ならば、高山蝶としてふさわしい場所で、そしてふさわしい花で出会いたいものだ。

昨年も同じ時期にここを訪れているが、今年の発生数は昨年よりも少ないようだ。まだ♂の新鮮個体が飛びまわっているので、発生初期なのかも知れない。
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。。飛翔するベニヒカゲ Erebia neriene

。。。Flying feature of a male of Erebia neriene
。。。. Pentax K10D, Sigma 18-50mm, ASA 200
。。。.(2007-August-18, Minamiarupusu-shi, Yamanashi)


このベニヒカゲの楽園は、広い谷の草付きで、そこにはキオンやマルバダケブキの花が非常に多い。ベニヒカゲはマルバダケブキよりもキオンの花を好むようで、両者が混在している場合、キオンを選ぶ。贅沢な蝶である。ちなみにキオンの花はハンゴンソウに似ているが、葉の形態がことなり、ハンゴンソウに比べて華奢な感じがする。

しかし、黄色い花に黒っぽい蝶は露出が難しいよね。
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。。。。。。。。。。吸蜜するベニヒカゲ Erebia neriene

。。。。。。。。。。。A male of Erebia neriene feeding at the flower
。。。。。。。。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA 200
。。。。。。。。。。.(2007-August-18, Minamiarupusu-shi, Yamanashi)


山梨県では、ベニヒカゲは南アルプスと八ヶ岳に広く分布している。
南アルプスでは標高1600m以上の高地に棲息しているが、分布は不規則で、聞くところによると、櫛形山は標高2000mを越えているが、ベニヒカゲの記録が無いということだ。
------不思議だ。
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。。吸蜜するベニヒカゲ Erebia neriene

。。。 A male of Erebia neriene feeding at the flower
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA 200
。。。.(2007-August-18, Minamiarupusu-shi, Yamanashi)


ベニヒカゲは地理的な変異の多い蝶として有名で、多くの亜種名が与えられているが、実際には北海道亜種 scopariaと本州亜種 niphonicaと分けるくらいでよいのかもしれない。
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。。吸蜜するベニヒカゲ Erebia neriene

。。。 A male of Erebia neriene feeding at the flower
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA 200
。。。.(2007-August-18, Minamiarupusu-shi, Yamanashi)


ベニヒカゲの♂♀は、翅裏の紋を見れば一目瞭然である。
♂はほぼこの写真のように、後翅の裏面が真黒だ。

蝶屋はこの蝶の魅力を理解できると思うが、普通のヒト(特に若い女性)にこの蝶の魅力について聞いてはいけない。かならず、「ワ、これ蛾?」とか「ヤダー気持ち悪い~」といわれてしまう。まあ、我々ムシ屋は、一般社会から見れば異常な思考体系を持つことを自覚すべきだね。
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。。吸蜜するベニヒカゲ Erebia neriene

。。。 A male of Erebia neriene feeding at the flower
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA 200
。。。.(2007-August-18, Minamiarupusu-shi, Yamanashi)


荷物を置いてあった場所に戻ってみると、ベニヒカゲがペットボトルのキャップに静止していた。ヒカゲチョウの仲間に限らず、タテハチョウ科のチョウ達は、しばしば汗を吸いに体に止まったりするが、白いキャップに来たのはそのようなものではなく、花と間違えているのかもしれない。
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。。ボトルキャップに静止するベニヒカゲ Erebia neriene

。。。 A male of Erebia neriene feeding at the bottle cap
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA 200
。。。.(2007-August-18, Minamiarupusu-shi, Yamanashi)

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§ツマジロウラジャノメ§

この林道は、ベニヒカゲのほかにキベリタテハとツマジロウラジャノメを見ることができる。今回は発生時期が遅れているためか、キベリタテハは1頭も見ることができなかった。

ツマジロウラジャノメは沢の出合などでひらひらと舞っていたが、多くは雌であった。
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。。ツマジロウラジャノメ♀Lasiommata deidamia

。。。 A female of Lasiommata deidamia resting on the rock
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA 200
。。。.(2007-August-18, Minamiarupusu-shi, Yamanashi)


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§ブチヒゲハナカミキリ§

ブチヒゲハナカミキリはそれほど珍しいカミキリではないが、かといってどこでも見れるものでもない。鞘翅の色は赤であるが、やや黒っぽくなり、実際に真黒になるものもある。

丁度、ヒヨドリバナの花の周りで、マルガタハナカミキリやヤツボシハナカミキリとともに飛んでいたので、飛翔写真を撮影した。カミキリの飛翔は蝶に比べて直線的で、ゆっくりしているので、撮影し易い。
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。。飛翔するブチヒゲハナカミキリ Corymbia variicornis

。。。 Flying feature of Corymbia variicornis
。。。. Pentax K10D, Sigma 18-50mm, ASA 200
。。。.(2007-August-18, Minamiarupusu-shi, Yamanashi)

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。。ブチヒゲハナカミキリ Corymbia variicornis

。。。 Corymbia variicornis feeding on the flower head
。。。. Pentax K10D, Sigma 18-50mm, ASA 200
。。。.(2007-August-18, Minamiarupusu-shi, Yamanashi)

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§ミヤマハンミョウ§

この林道にはミヤマハンミョウが多い。歩くと足元から飛び出し、すぐ前に静止する。
その中にいやに黒っぽい個体がいたので撮影してみた。ハンミョウはよく分からないが、ミヤマハンミョウの黒化型でよいのだろうか?
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。。。。。。。。。。ミヤマハンミョウの黒化型? Cicindela sachalinensis

。。。。。。。。。。 Cicindela sachalinensis resting on the ground
。。。。。。。。。。. Pentax K10D, Sigma 18-50mm, ASA 200
。。。。。。。。。。.(2007-August-18, Minamiarupusu-shi, Yamanashi)

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。。ミヤマハンミョウ Cicindela sachalinensis

。。。 Cicindela sachalinensis resting on the ground
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA 200
。。。.(2007-August-18, Minamiarupusu-shi, Yamanashi)

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今週は多分1年中で最も暑い週だったに違いない。そんな時には避暑も兼ねて、高山蝶に会いに行くのが一番良い。

ベニヒカゲは北海道では平地でもみる蝶らしいが、この蝶が平地で飛んでいたら、あまり嬉しくないだろうな思う。高山蝶は高山にいてこそ高山蝶なのだ。

明日の日曜日は、酷暑の中でゴマシジミを探すつもりだ。大丈夫だろうか?
by tyu-rinkazan | 2007-08-19 17:06 | ▣ベニヒカゲ | Comments(30)

日本チョウ類保全協会のミヤマシロチョウ調査に、恥ずかしながら虫林も手を上げた。いつも活動にレイジーな虫林も少しはお役に立とうと思ったからだ。

すると事務局のN氏から電話をいただき、「八ヶ岳の山梨県側の○×にある棲息地を調べて下さい」という。ムム、なにやらスパイ大作戦の指令みたいでワクワクするじゃないか。
彼は電話の最後に、「このテープは数秒後に自動的に消滅する」-----というかわりに、「多分、そこはいない可能性が高いと思いますけど」と付け加えた。

何?絶滅を確認しろということか。

これは困った。研究というのはPositiveを証明するよりもNegativeを証明するほうが実はよっぽど難しいのだ。つまり、いることを証明するよりもいないことを証明するほうが気を使う必要がある。そこで、天気の回復を待って、満を持して本日に調査を決行することにした。こんな天気の良い日に出てこなければ、本当にいない可能性が高いだろう。
しかし、いないことの証明に快晴を待つのもちょっとつらいものだね。

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目的のポイントは、こんな場所をよくも見つけたものだと思うような山中奥深くにわけ入ったところだった。N氏にK氏の書いたという手書きの地図を送っていただいたから良かったものの、無ければ1人では絶対に行かない、否、行けない場所だ。

実際、地図に注意しろと書かれていても、しょっぱなから道を間違え、1時間の時間的ロスならびに体力的なロスをした。道はあるような無いような心もとないもので、現地まで横滑り、しりもち、躓きながらやっとついた。

ミヤマシロチョウの棲息地は、なかなか気持ちの良い場所で、風の通りが良く、視界が開け、八ヶ岳の頂上に続く斜面が一望できる。大きな石に座り、汗を拭きながら環境を撮影した。写真の茂みは食樹のヒロハノヘビノボラズである。
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。。八ヶ岳南側のミヤマシロチョウ棲息地

。。。 Habitat of Aporia hippie japonica in south part of Mt. Yatsugatake
。。。. Ricoh GR-D, ASA 100
。。。.(2007-July-28, Yatsugatake, Yamanashi)


ここにはミヤマシロチョウの食樹のヒロハノヘビノボラズが多い。調査前に図鑑でヒロハノヘビノボラズを調べてきたが、葉の形や長い棘が特徴的なのですぐにわかった。

それにしてヘビノボラズとは洒落た名前をつけたものだ。その名前の意味は、長くて鋭い棘があるので、ヘビも登らないということだ。ヘビは木登りの名人なのだろうか?
確かに、サルノボラスあるいはリスノボラズでは格好がわるいか。
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。。ヒロハノヘビノボラズ

。。。 Feeding plant of Aporia hippie japonica
。。。. Ricoh GR-D, ASA 100
。。。.(2007-July-28, Yatsugatake, Yamanashi)

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下草には背の高いササが密生しているので、ミヤマシロチョウが吸蜜する花が少ない。一通り見回してみると、一箇所に、イボタとノリウツギの花が咲いているのを見つけた。
そこで、待つしかないな。
暑いさなか、じっと花の前で1時間ほど待ったが、ミヤマシロチョウはもちろんセセリ類以外のチョウは1頭も飛ばない。

ウーム、もう少し待って帰ろう----と思った矢先、突然、ミヤマシロチョウが後ろのノリウツギの花に飛来し、さらに虫林の待つ、イボタの花に移ってきた。
-----良かった。山梨県側のミヤマシロチョウは絶滅していなかったのだ。
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。。 吸蜜:ミヤマシロチョウ♂Aporia hippie japonica

。。。 A butterfly, Aporia hippie japonica, feeding at the flowers
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA 100
。。。.(2007-July-28, Yatsugatake, Yamanashi)


ミヤマシロは虫林を全く気にせずに、一心不乱に吸密している。
そこで、チョウが近くの花に移った時を見計らって、GR-Dでタテ位置広角撮影をした。
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。。。。。。。。。。 吸蜜:ミヤマシロチョウAporia hippie japonica

。。。。。。。。。。。 A butterfly, Aporia hippie japonica, feeding at the flowers
。。。。。。。。。。。. Ricoh GR-D, ASA 100
。。。。。。。。。。。.(2007-July-28, Yatsugatake, Yamanashi)


それほど数を見たわけではないが、たまたま♂♀が一緒の吸蜜となった場面。
翅表の色の違いが一目瞭然でわかる。もちろん、白いのが♂で黒っぽいのが♀。
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。。 吸蜜:ミヤマシロチョウ♂♀Aporia hippie japonica

。。。 Male and female of, Aporia hippie japonica feeding at the flowers
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA 100
。。。.(2007-July-28, Yatsugatake, Yamanashi)


観察できたミヤマシロチョウは、ほとんどが♂で、♀は1頭のみであった。
発生初期なのかな?それとも♂の頻度が高いのかな?
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。。 吸蜜:ミヤマシロチョウ♂ Aporia hippie japonica

。。。 A male of Aporia hippie japonica feeding at the flowers
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA 100
。。。.(2007-July-28, Yatsugatake, Yamanashi)


鳥の写真では、目に光が入ると、生き生きして見える効果がでる。多分、昆虫写真も同様で、この写真のように目に光が入ることがあるが、生き生きと見えるだろうか。
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。。 吸蜜:ミヤマシロチョウAporia hippie japonica

。。。 A male of Aporia hippie japonica feeding at the flowers
。。。. Pentax K10D, Tamron 70-300mm, ASA 100
。。。.(2007-July-28, Yatsugatake, Yamanashi)

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§Rejection of mating§
交尾拒否の2枚の写真は、実はgyoromeで撮影したものだ。-------ということは、レンズからチョウまで距離はかなり短いことになる。

メスを見ていると、しばしば♂がやってきて、求愛行動を示した。時には、かなり長い間、求愛行動が続くこともあるみたいだ。
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。。 ミヤマシロチョウ交尾拒否Aporia hippie japonica

。。。 Rejection of mating
。。。. Ricoh Caplio GX-8, gyorome-8, ASA100
。。。.(2007-July-28, Yatsugatake, Yamanashi)


♂が離れたときに、♀がどのようにして交尾拒否をしたかを写した。
ご覧のように後ろ翅をしっかりあわせ、尾部を翅で完全に隠しているではないか。なるほど、これでは♂はどうにも出来ないというわけだ。

この姿勢は♂が離れた後も数秒間続いた。
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。。 ミヤマシロチョウの交尾拒否Aporia hippie japonica

。。。 Rejection style of mating
。。。. Ricoh Caplio GX-8, gyorome-8, ASA100
。。。.(2007-July-28, Yatsugatake, Yamanashi)

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§Flying feature§
せっかく天気も良く、シャッター速度も上げられるので、飛翔写真も一応写した。
一応と書いたのは、バックグラウンドに林があり、面白くないからだ。
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。。 ミヤマシロチョウの飛翔Aporia hippie japonica

。。。 Flying feature of Aporia hippie
。。。. Pentax K100D, Sigma 15mm Fish-eye ASA400
。。。.(2007-July-28, Yatsugatake, Yamanashi)

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。。 ミヤマシロチョウの飛翔Aporia hippie japonica

。。。 Flying feature of Aporia hippie
。。。. Pentax K100D, Sigma 15mm Fish-eye ASA400
。。。.(2007-July-28, Yatsugatake, Yamanashi)

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§Insect-eye image§
虫の目写真の場合はGX-8を使うので、写真の形が一眼レフカメラのものと異なる(GR-Dは選択できるので、一眼に近い形を選んでいる)。そこで、横位置の写真の場合は、上下のみをトリミングして、写真の形に統一性を持たせている。

ミヤマシロチョウはノンビリとしたチョウなので、吸蜜中であれば、虫の目像でさえも写すことができるのだ。
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。。 虫の目像Aporia hippie japonica

。。。Insect-eye image of female of, Aporia hippie japonica feeding at the flowers
。。。. Ricoh Caplio GX-8, gyorome-8, ASA100
。。。.(2007-July-28, Yatsugatake, Yamanashi)


このくらい近づくと、ほとんど接するくらいの距離なのだが、一心不乱に吸蜜している。
ミヤマシロチョウは本当にノンビリしたチョウだね。
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。。 虫の目像Aporia hippie japonica

。。。Insect-eye image of female of, Aporia hippie japonica feeding at the flowers
。。。. Ricoh Caplio GX-8, gyorome-8, ASA100
。。。.(2007-July-28, Yatsugatake, Yamanashi)

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ミヤマシロチョウが山梨県側での消息が確認できたので、意気揚々引き上げた。
午後の夕立の後、原村で「ぽんぽこ山本」氏にお会いして、お話を色々うかがった(ぽんぽこ山本さん、有難うございました)。

その後、ミドリシジミのイブニングフライトをみようと、夕方1人で、ハンノキ林にたたずんでいたら、突然に虫林の携帯電話が鳴った。

電話の主は、保全協会のN氏であった。
もちろん、喜んでミヤマシロチョウの確認を報告したが、同時に採集者らしき人物が1人現れたことも述べた。

採集者と思しき人物は、虫林が引き上げる少し前にその場所にやってきた。ネットはもちろん出さず、ただじっとポイントから離れずにいたのだ。彼は登山者の格好をして、東京から来たと言っていた。話しによると、10年前にもここを訪れたことがあることを何となく聞き出した。

多分、虫林がひきあげるのを待っていたのだろう。
こんな場所に来る登山者などありえないのだから------。
しかし、後悔しているのは、採集者と思しきその人を厳しく追い払ったりしなかったのだ。

保全協会のN氏は、電話で「それは採集者ではなく、密猟者ですよ、ミヤマシロチョウは天然記念物ですからね」といった。恥ずかしながら、山梨県側のミヤマシロが天然記念物であることすら、虫林は知らなかった。誘われて協会に入会したものの、保全協会員としてこれは全く失格だ。そうと自覚していれば、もっと問い詰めるべきであっただろう。

それは虫林が、法的規制の知識に鈍感でありすぎたのが原因といえる。貴重なミヤマシロチョウを守れ(ら)なかった。
----後悔している。

帰宅後、山梨県のミヤマシロチョウの天然記念物指定について調べてみると、驚いたことにこれがなかなか大変で、結局、ネット上では調べることができなかった。最後に、「山梨の蝶(甲州昆虫同好会編著)」という本で、県指定の天然記念物として、キマダラルリツバメとミヤマシロチョウが昭和52年に認定されたという一文を発見した。ミヤマシロチョウは既に指定されていた長野県と協力して保護するということで認定されたらしい。

それでは、八ヶ岳の山梨県側にすむオオイチモンジやヤツタカネヒカゲ、クモマツマキチョウなどはどうなっているのだろうか?知れば知るほど、山梨県の蝶類保護に関する認識の不足が見えてきて、悲しくなってしまう(自分の認識の無さは棚上げ)。

ミヤマシロチョウの棲息を確認できたのは良かったが、別なことで懺悔の一日になってしまった。

ポンポコ山本さんに、チョウの法規制について、メールを頂いた。
これによると、国の自然公園法・文化財保護法 県の希少野生動植物保護条例・文化財保護条例ほかによって法的に守られているとのことでした。
by tyu-rinkazan | 2007-07-29 17:44 | ▣ミヤマシロチョウ | Comments(30)